このビールはこんな感じ!
- ふくよかで梨のような甘さを連想させるアイランドラガー
- 「コクとのど越しのバランス」を求めるひとにおススメ
- 「香りに反して苦みが強い」ので要注意
- タヒチで作られている貴重なブランド
Ia Orana(イラオアナ!)
本日の一杯は一度は行ってみたいリゾート地タヒチから「ヒナノ ラガー」をご紹介します。
もくじ
ヒナノ ラガー 基本スペックとおススメできるひと
価格帯
☆☆ 300円レンジ
入手難易度
☆☆ 海外ビールに強い酒屋で入手可能
アルコール度
5.0%
タイプ
ピルスナー
ヒナノ ラガーの味わい
- 麦汁のふくよかで梨のような甘さを連想させる香り
- スパッとした炭酸の刺激と後を引かない麦汁の風味
- 苦みはよくあるラガー系のようにしっかり苦い
テイスト分布図
参考
数値について
▶あっさり:4.5 ☞かなりあっさり
▶コク :1.5 ☞控えめ
▶苦み :3.0 ☞しっかり主張する
▶酸味 :1.5 ☞控えめ
▶甘み :2.0 ☞梨の甘み
こんな方におすすめ
- 変わった国のビールを飲んでみたいひと
- のど越しだけじゃなく味わいも重視するひと
- ビールの苦みに抵抗が無いひと
こんなシチュエーションで
- 食事といっしょに
- 海外旅行番組(アイランド系)を観ながら
- 友達とワイワイしながらグビっと
甘い梨の香りにこころが踊るタヒチのビール【ヒナノ ラガー】
そんな思いをはせてしまうぐらいに「南国」の雰囲気をまとったブランド「ヒナノ」。
南半球・フランス領ポリネシアのタヒチからやってきた珍しいブランドです。
小さな島国の独自ビールブランドは、今回のヒナノに限らず結構あったりします。
関連
▶ グアム = 「グアム1」
▶ ハワイ = 「プリモ」
▶ フィジー= 「ヴォヌ」
島国のビールに共通するのは爽快なのど越しと水のような透明感。
今回のヒナノラガーも共通の特徴を持っています。
栓を開けてグラスに注ぐと感じる「梨の香り」。
奇しくも以前レビューしたチェコのビールブランド「ブドヴァル」に通じる甘い香りが漂います。
口に含んだ時に感じるのは炭酸の強い刺激と麦汁の甘み。
深いコクはありませんが、ビールの美味しさをしっかり感じられる丁寧な作りです。
飲み終わりには骨太の苦みを感じますが、後に残りません。
さながら穏やかな波のように苦みがスーっと引いていきます。
「飲みやすさ」と「爽快感」「梨の香り」がきれいにバランスよくまとまっていて島国ビールの中でおススメできる仕上がりです。
ただ、苦みがしっかりあるので「飲みやすくて苦くないビールを」探しているひとにはおススメできません。
※そもそもビールの種類や原材料についてよく分からない!というひとにおススメの記事
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【ビールの知識シリーズ①】ビールの種類は2つ覚えればOK!わかりやすく解説します!
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【ビールの知識シリーズ②】原料・副原料のことを知ってビールをもっと楽しもう!
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輸入元の「三井物産」について【ヒナノ ラガー】
裏面を眺めると「輸入元:三井食品」の印字。
参考
<三井食品ってこんな会社>
1)戦前から続く「三井財閥」の流れを汲む超大手商社
2)キッコーマン【醤油】に関連した問屋が母体(1928年創業)
3)食品商社だけに1次生産品から加工品・酒類と非常に幅広いジャンルを取り扱っている
今回ご紹介している「ヒナノ」ブランドは輸入開発商品というカテゴリーの下、日本へ展開しています。
参照画像:三井食品公式HPより
他にもイタリアのクラフトビールブランド「バラデン」やハワイのビールブランド「プリモ」など大手の知名度と独自の商流で魅力的な商品を販売しています。
21年6月現在、三井食品HP上では今回の「ラガー」のみ取扱いしている模様。
ヒナノの誕生地:タヒチ共和国の首都パペーテへ
タヒチってどこにあるの?
と言われると正確に答えられない場所のタヒチ(管理人だけ?)
タヒチは日本から直行便でおよそ12時間で着ける楽園。
南太平洋「フランス領ポリネシア」の中心的存在として有名です。
特徴は何と言ってもオロヘナ山(火山で標高2237m)の力強くそびえ、海と森の大自然が織りなす独自の景色。
年間平均気温27℃前後と常夏らしさを感じる環境です。
フランス領だけに公用語はフランス語。
島独自のタヒチ語も使われています。
タヒチに来たら、必ず体験したい・訪問したいスポットについては以下の内容です。
タヒチの観光名所
■ ぜひ立ち寄りたい大自然
【マラアの洞窟】
【アラホホの潮吹き穴】
■ 歴史を感じるなら
【首都パペーテのカテドラル】
【ヴィーナス岬】
■ ほかにも色々
【バイパヒ・ガーデン】
【タヒチ博物館】
【マルシェで買い物】
【モーレア島のドルフィン・センター】
などなど・・・
日本からはかなり離れているため、会社員生活のひとには数えるぐらいしか渡航のチャンスは無いでしょう。
もし計画されているようでしたら、限られた滞在時間の中で効率的にめぐるプラン作っておきましょう。
TIPS:タヒチの基本情報
国名:フランス領ポリネシア
首都:パペーテ
言語:フランス語・タヒチ語
人口:約28万人(2019年)
宗教:キリスト教(9割近くがカトリックorプロテスタント)
日本から直通便:パペーテ(成田から)
通貨:フレンチ・パシフィック・フランXPF(1XPF=平均1円前後)
日本との時差:19時間差(日本が12時なら汰が前日17時~)
タヒチ島でビールを作り続けている1914年創業の【ブラッセリー・デ・タヒチ】
参照画像:ブラッセリー・デ・タヒチ公式HPより
今回ご紹介している「ヒナノビール」ブランドを生産している会社が首都パペーテにある【ブラッセリー・デ・タヒチ】。
創業は1914年と100年以上の歴史を持つ老舗でフランス領ポリネシアにおける最初の食品加工会社として知られています。
そんな【ブラッセリー・デ・タヒチ】ですが、創業当初から「ヒナノ」ブランドを生産していたわけではありません。
参照画像:ブラッセリー・デ・タヒチ公式HPより
創業時、1914年に立ち上がった【ブラッセリー・デ・タヒチ】では別のビールブランド「L'Aorai(アオライ)」なるブランドで事業を開始していました。
ヒナノビールブランドが始まったのは、1955年。
きっかけはタヒチで毎年7月に開かれる祭り(Tiurai festivities[ティウライ])用にリリースされました。
参照画像:ブラッセリー・デ・タヒチ公式HPより
写真を見ると分かるように、リリース直後は日本の瓶ビール大に近い650ml入りの仕様とガラスに直接プリントされたイラスト。
ヒナノブランドを印象付けているこの民族衣装に包んだ少女イラストはタヒチに移住していたスウェーデン国籍の画家「ピエール・ヘイマン (1908-1982)」によるもの。
ですが、2年後の1957年にはプリントラベルのコストが嵩み、泣く泣く紙ラベルに変更されました。
今のデザインラベルになるまで何度か変更してきたヒナノですが、根幹のデザインはピエール・ヘイマンが生み出したものを活かし続けています。
その後、ブラッセリー・デ・タヒチは1959年にコラコーラのライセンス取得。
1975年ではオランダ・ハイネケンのライセンスを取得するなど、その高い技術力を評価されてきました。
いまではビールのみならず、ジュースからミネラルウォーターまで20を超えるブランドを生産する有名企業であり
参照画像:ブラッセリー・デ・タヒチ公式HPより
400人近くの従業員を抱えるタヒチ経済に無くてはならない存在になったブラッセリー・デ・タヒチ。
<Information>
工場見学:HP上に記載は無いものの、メールをすれば個別に対応してくれるとのこと。
ラインナップは全部で4種類!【ヒナノ シリーズ】
タヒチ語で「可愛い女の子」を意味するヒナノ。
日本で流通しているのは今回ご紹介している「ヒナノ ラガー」ですが、本国ではあと3種類(2021年5月現在)のスタイルを展開しています👇
ラインナップ
どれも個性的で飲んでみたくなるコンセプト。
参照画像:ヒナノ公式HPより
限定商品と思われる「グランクリュ」というタイプもあるので現地で見かけることがあれば、ぜひお試しください!
ヒナノ ラガーのレビュー まとめ
こんな方におすすめ
- 変わった国のビールを飲んでみたいひと
- のど越しだけじゃなく味わいも重視するひと
- ビールの苦みに抵抗が無いひと
こんなシチュエーションで
- 食事といっしょに
- 海外旅行番組(アイランド系)を観ながら
- 友達とワイワイしながらグビっと
常夏の島ブランドとひと目でわかる素晴らしいデザインの「ヒナノ ラガー」。
たまには日本の大衆ビールを離れて南国タヒチの有名ビールを味わってみてはいかがでしょうか?
至福の時間をぜひ。