このビールはこんな感じ!
- 小豆とトマトの風味が個性的なキレのある高アルコールブランド
- 「飲みやすさ」と「高アルコール」好きにおススメ
- やや個性的な風味ゆえに好むひとを選ぶ
- イタリアを代表するビールブランドの派生系!
Ciao!(チャオ!)
本日の一杯は陽気な国「イタリア」から代表選手ともいうべきブランド「モレッティ」からボックスタイルの「ラ ロッサ」をレビュー。
7.2%の高アルコールながらモレッティらしい飲みやすさとスッキリテイストでグイグイ飲める!(酔っぱらうので注意してのみましょう!)
もくじ
モレッティ ラ ロッサ 基本スペックとおススメできるひと
価格帯
☆☆ 300円レベル
入手難易度
☆☆ 海外ビールに強い量販店で入手可能
アルコール度
7.2%
タイプ
ボック
モレッティ ラ ロッサの味わい
- 小豆の甘煮を想像させる香り
- 小豆を食べた時のような甘みとほろっとした口当たり
- エステル香と強めのアルコール感
- トマトを食したときの青さ
- 本場のボックより透明感と抜け感があるので飲みやすい
テイスト分布図
参考
数値について
▶あっさり:2.0 ☞ややさっぱり
▶コク :3.5 ☞しっかりしたコク
▶苦み :2.5 ☞適度な
▶酸味 :3.5 ☞強め
▶甘み :3.5 ☞強め
こんな方におすすめ
- 濃い味わいのビールが好きなひと
- あずき好き
- イタリアが好きなひと
こんなシチュエーションで
- イタリア料理を食べながら
- パンチのあるお酒を飲みたい時
モレッティらしさを残しつつガツン!と濃厚な【モレッティ ラ ロッサ】
モレッティといえば、ラベルいっぱいに描かれた「ダンディな紳士」がトレードマークのイタリアビールブランド。
よく見かけるブランドはピルスナータイプの「モレッティ」です。
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【レビュー】イタリア モレッティ:味の特徴とこんなひとにおススメ!
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心地良い炭酸の刺激と絶妙なバランスで「柑橘系」の香りが楽しめるので、イタリアビールの中でおススメの1本。
見たことがあるひとも多いモレッティですが、派生ブランドが数種類輸入されています。
そのなかで今回は高アルコールタイプのビアスタイル(注:ビールの種類)であるボックVerをご紹介します!
参考
<ボックってどんなビール??>
☞ 褐色で「モルトの香り・甘み」が強い
☞アルコール度数が6.0%~10.0%と高め
<発祥は?>
☞ドイツ中部の都市「アインベック」が発祥
☞13世紀には一般家庭ごとにビールを造っていたと言われる
☞有名なブランドは「アインベッカー」社
<名前の由来は?>
☞ビールが流行ったミュンヘンでアインベックが訛った説
☞飲んだひとが「雄ヤギ(独:Bock)」のように元気になっちゃうから説
<日本のブランドだと・・・>
▶御殿場高原ビール「ヴァイツェンボック」
▶上馬ビール 「ボック」
ボックの魅力はモルト(大麦麦芽)の豊かな香りと旨味を感じられるところ。
日本で大手メーカーがリリースしているビール(ピルスナー)よりも力強いコクと風味があるので、ハマるひとも多いです。
そんなボックですが、イタリアの爽快系ビールメーカー「モレッティ」が造るとどうなるのか・・・??
管理人の所感としては「モレッティ ラ ロッサ」は「あずき!」テイストで面白い!というものでした。
グラスに注いだ時の香りと口に含んだ時の印象が「あずきテイスト」。
あずきを炊いたものを口に含んだ時に感じる「ほろほろ感」と強いアルコール感が口の中で駆け巡ります。
そこに「トマト」のような青臭さが感じられるので、なかなかに個性的。
ただ、他のブランドと比べるとモレッティの魅力である「軽やかさ」「抜け感」がこのボックでも息づいています。
という方は上記のドイツ:アインベッカー社のボックをおススメしますが、色々と嗜んでいるビアマニアにはぜひとも試してもらいたい。
造り手が違うことで同じビアスタイルでも「こんなに違うのか!」と新しい発見が出来るはず。
※そもそもビールの種類や原材料についてよく分からない!というひとにおススメの記事
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【ビールの知識シリーズ①】ビールの種類は2つ覚えればOK!わかりやすく解説します!
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モレッティを輸入している「モンテ物産」とはどんな会社?
モレッティシリーズを輸入販売しているモンテ物産について調べてみました👇
モンテ物産ってこんな商社!
▶1977年創業のイタリア食品専門輸入商社
▶1999年にサントリーグループへ買収、以後傘下に入っている
▶全国数か所に支店と東京のアンテナショップ、独自の物流会社を持つ
と、かなり大きい規模の食材輸入商社です。
モンテ物産が取り扱っているモレッティは今回紹介しているレギュラーのほかに👇
モレッティ他ラインナップ
▶ 黒ビールタイプの「ラ・ロッサ」
▶ ストロングタイプの「ラ・フォルテ」
▶ ヴァイツェンタイプの「ラ・ビアンカ」
なかなか小売店では販売していない他ブランドを取り扱っていますので、要チェックです!
東京・大阪にはモンテ物産のアンテナショップ「CA'MONTE (カ・モンテ)」「イタリアンショップPicco」があるのでイタリア食材に関心があればこちらもぜひ。
<CA'MONTE (カ・モンテ)> 東京・渋谷最寄り
<イタリアンショップPicco> 大阪・淀屋橋最寄り
Tips!:モンテ物産のアンテナショップでイタリア食材を!
モレッティの輸入元、モンテ物産は東京の青山にあります。
本社がある商業ビルの階下にはアンテナショップの「CA'MONTE (カ・モンテ)」
今回、管理人はどんなお店なのか行ってみました!
管理人の自宅がある千葉から一時間。
半蔵門線の表参道駅に到着です。
B1出口から徒歩10分のところにラポチカという商業モールがあります。
CA'MONTE (カ・モンテ)は「そのお隣」にある青山オーパルビルの地下一階。
イタリアのトラットリアを思わせるお洒落な外観です。
中は右側にイタリアンワイン、左側にはイタリア産の食材が所狭しと並んでいます。
モレッティは、、、冷蔵ケースに発見!
お店の方に尋ねると、販売しているイタリアンワインをグラスで楽しめるバーカウンターサービスもあるとのこと。
1万円近い高級ワインもグラスなら1000円程度で楽しめると好評のようです。
CA'MONTE (カ・モンテ)のある青山オーバルビルには、レストランも多数入ってますので、ランチを済ませてからワインをゆっくり楽しんで帰る過ごし方がが良いかもしれません。
という方は表参道周辺にでかける用事があれば、一度CA'MONTE (カ・モンテ)に立ち寄ってみるのがオススメです!
<information>
CA'MONTE (カ・モンテ)
営業時間
月~金 10:00~20:00
土 11:00~18:00
定休日 日・祝日・年末年始
モレッティのふるさと:イタリア北東部「ウディネ」へ
という疑問が湧きそうなぐらいになかなかポッと出てこない都市です。(自分だけ・・??
ウディネはイタリアの北東部、スロベニア共和国との国境にほど近い都市で「フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州」に属しています。
このウディネはフリウリ地方の県都であり、トリエステに次いで2番目に大きい都市のため観光に訪れる方も多くいます。
1420年-1797年までヴェネツィア共和国の下で歴史を重ねてきたため、街全体は中世建築の佇まいで雰囲気はバツグン。
そんなウディネを訪れるときは、ぜひ巡ってみたいところがコチラ👇
ウディネの観光名所
■ 観光スポットには
【ウーディネ城】
【ウーディネのドゥオーモ】
【マッテオッティ広場】
【Loggia del Lionello】
■ 歴史を学ぶ
【Diocesan Museum and Tiepolo Galleries】
■ グルメ巡り
【フリウリ料理を食べつくす】
【カステッロブルワリーの見学】
などなど・・・
最寄りはヴェネツィアから。
列車でおよそ片道3時間程度の距離にあります。
TIPS:イタリアの基本情報
国名:イタリア共和国
首都:ローマ
言語:イタリア語
人口:約6,000万人(2019年)
宗教:ほぼキリスト教(カトリック)
日本から直通便:ローマとミラノが結んでいる
通貨:ユーロ€(1€=平均120円前後)
日本との時差:8時間差(日本が12時なら伊が明け方4時~)
ラベルのモチーフは見知らぬ男性?知られざる誕生秘話【モレッティブルワリー】
「モレッティ」が誕生したのは1859年のこと。
創業者はウディネで食品の卸売業者をしていた37歳の「ルイジ・モレッティ」という男性。
その時代は当時ウディネがオーストリア・ハンガリー帝国の領土内にあった頃にあたります。
ルイジは卸売業として様々な食品を扱っていましたが、そのなかでビールも扱っていました。(オーストリア産といわれている)
販売活動を続けていくにつれ、ルイジは「海外産を輸入するより、このウディネでビールを作って販売した方が国民にとってより喜んでもらえるであろう」
参照画像:モレッティHPより
という考えを思いつき、1859年に「ビール工場」と「製氷工場」を立ち上げることにしました。
翌年の1860年にはビンボトルに封入された自身のビールを販売します。
参照画像:モレッティHPより
ルイジの作り出したビールは黄金色に輝くきれいな色味をしており、ウディネ市内でたちまち人気のブランドになります。
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【レビュー】チェコ ピルスナーウルケル:味の特徴とこんなひとにオススメ!
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時は経ち、モレッティの経営は創業者のルイジから甥(ラオ・メナッツィ・モレッティ Lao Menazzi Moretti)に変わったとき、現在のラベルデザインのもととなった人物と出会います。
それは1942年のとある日に、ラオがウディネの「トラットリア・ボシェッティ」へ足を運んだ時。
席についたラオはふと1人の紳士に目をやります。
その紳士はお店で提供されているモレッティを大層美味しそうに飲んでいました。
その見事な飲みっぷりに心を惹かれたラオは声をかけてみることに。
ラオは紳士に打診します「その見事な飲みっぷりに感動したので、写真を撮らせてくれないか。見返りをするから。」と
紳士はその申し出に「なら、見返りとしてもう1杯モレッティを。」
その出来事がラオのインスピレーションとなり、以降のモレッティにはこの時の「紳士」が登場してきます。
現在ではオランダのハイネケングループの傘下として、ウディネ以外の数か所で醸造されているモレッティ。
ウディネにあった醸造所は現在別のブルワリーが利用してまったく新しいビールを作り続けています(後述のカステッロブルワリー)
2006年のワールドビアカップでの金銀メダル同時受賞、オーストラリアンインターナショナルビアアワードでは5つのメダル授与と世界に認められたクオリティであることを証明されました。
いまでは世界50か国以上に輸出され「イタリアのビール」といったら・・・、とまで認知度のあるブランドになっています。
<モレッティブルワリー跡地には・・・>
※現在はカステッロブルワリーという新しいブルワリーが跡地を使用しています
まとめると
<創業者>
・ルイジ・モレッティ氏
<創業年>
▶ 1859年 スロベニア国境沿いのウディネで創業
▶ 1860年 ビンボトルでの販売スタート
▶ 20世紀初頭~ イタリア全土への展開が進む
▶ 1942年 現在のラベルデザイン元の男性と出会う
レギュラー以外にも!イタリア式ヴァイツェンと黒ビールも要チェック!
日本でも取り扱い先が増えてきたように感じるぐらい浸透してきたブランド「モレッティ」
出回っているのはもっぱらレギュラータイプですが、実はほかにも何種類かリリースしています。
日本ではどれも取扱いが少ないので要チェックです!👇
モレッティ ラインナップ
▶ レギュラーの「モレッティ」 4.6%
▶ ストロングタイプの 「ラ・フォルテ」7.0%
▶ ヴァイツェンタイプの「ラ・ビアンカ」5.0%
※ここまでは輸入元のモンテ物産で入手可能
▶ 「ル・リージョナル・アラ・トスカーナ」 5.5%
▶ 「ル・リージョナル・アラ・シチリアーナ」5.8%
モレッティ ラ ロッサ まとめ
こんな方におすすめ
- 濃い味わいのビールが好きなひと
- あずき好き
- イタリアが好きなひと
こんなシチュエーションで
- イタリア料理を食べながら
- パンチのあるお酒を飲みたい時
レギュラー品とは猛烈に違う「あずき」テイストが特徴的なボックスタイルの「モレッティ ラ ロッサ」。
たまには定番のビールから一歩飛び出してイタリアの超有名ビールを楽しんでみませんか?
至福の時間をぜひ。