このビールはこんな感じ!
- 辛口白ワインを連想させるキリッとした口当たりとミネラル感
- 「辛口白ワイン」が好きなひとにおススメ
- 「甘みやコク」を重視するひとには不向き
- ビール王国ベルギーで人気の高いビールブランド
Hallo!(ハロー!)
本日の一杯はビール大国ベルギーから超有名ブランド「ステラ アルトワ」をご紹介します。
ベルギーのピルスナーといったら「コレっ!」という程に世界的知名度を誇る名ブランド。

もくじ
ステラ アルトワ 基本スペックとおススメできるひと
価格帯
☆☆ 300円レンジ
入手難易度
☆ 一部スーパーでも入手可能
アルコール度
5.5%
タイプ
ピルスナー
ステラアルトワの味わい
- 白ワインのような辛口さを覗かせる
- 麦の味わいは控えめで、じわりとくる苦みが強く感じる
- ミネラル感・酸味・キレが良く食前食中どのシーンでも楽しめる
テイスト分布図
参考
数値について
▶あっさり:4.0 ☞かなり強めのあっさり
▶コク :1.5 ☞コクは感じられない
▶苦み :3.0 ☞しっかりした苦み
▶酸味 :2.0 ☞やや控えめ
▶甘み :2.0 ☞やや控えめ
こんな方におすすめ
- ミネラル感の強い辛口の白ワインが好きなひと
- 香りや個性が強いビールが得意じゃないひと
- ベルギーで美味しいピルスナーを飲みたいひと
こんなシチュエーションで
- 日常のあらゆるシーンに
- 食事をとりながら
かなりの辛口!なのにまた飲みたいと思わせる【ステラ アルトワ】

ベルギーは世界でも有数のビール大国。
人口1150万人(19年時)国土は九州とほぼ同じという中でビール醸造所は200弱もあるといわれています。


ベルギーのビールについて
▶ なぜベルギーでたくさんの醸造所が??
☞ 1)中世時代、各村々の修道院など宗教施設で醸造していた
※流行り病(黒死病など)対策に浄水技術が今よりも乏しい時代の
重要な水分補給・栄養補給対策であった
現在もトラピストビールとして世界的に有名
☞ 2)ベルギーの国土はワインに必要なブドウの栽培に適した環境ではない
※緯度の問題で麦栽培の方が適している
そのため、ベルギーではビールを各地で醸造していたといわれている
ちなみに、原料のホップも栽培に適さない地形とも
▶ なぜベルギービールが世界的に有名なのか??
☞ 1)世界でも特異的な3種類の製法が息づいているから
【エール酵母】
【ラガー酵母】
【自然酵母】
上記3種類の酵母で各々個性的なビールを醸造している点
特に自然酵母醸造は19世紀まで主流の醸造方法として残り続けてきた
+ドイツのような原材料の厳格なルールが無い(ビール純粋令)
そのため、香辛料・果物など幅広い副原料を使用したビールが多い
☞ 2)ビール業界での有名なライター「マイケルジャクソン」氏の功績
※ミュージシャンのマイケルと同姓同名のイギリス人ライター
マイケル氏が数々の著書でベルギービールの個性と魅力を世界に発信していたことが
ベルギービールの知名度に深く貢献したといわれている
参考データ:BarthHaas
国別のビール生産量・1人当たりの消費量については「ベルギー」は上位10にも入りませんが
上記のような他国とかけ離れた特異性により一目置かれていると考えられています。

さて、そんなベルギービールの世界で今回ご紹介している「ステラ アルトワ」。
ブランドとしては1926年に誕生したのですが、醸造所の歴史は極めて古く源流は1366年の「デンホールン醸造所(Den Hoorn)」と言われています。
現在は同国ベルギーに本部を置くメガ企業「アンハイザー・ブッシュ・インベブ」社のブランドとして製造中です。
スラリとした曲線のボトルは洗練されたデザインでぱっと見「ビール」のように思えません。
グラスに注いだときにたちこめる香りこそビールですが、飲んでみると驚きがあります。
強く感じたのは「白ワインに似た酸味・ミネラル感」。
白ワインの高級品種シャブリ、とまではいきませんがおおよそ数余多あるビールの麦汁や甘みとは大きく異なったテイスト。

フランス料理のようなフルコース料理と共に出されても違和感の無い上品さと高級感はステラアルトワの魅力でしょう。
普段は「辛口の白ワイン」を飲んでいるひとにおススメしたいと思えるブランドです。
普段スーパードライのような辛口ビールが好きだっ!というひとには同じベルギーの「マースピルス」の方が近いでしょう👇
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一部スーパーでも見かけるほど流通している【ステラ アルトワ】
今回「ステラアルトワ」を入手したのは、管理人ROCKの近所にある「YAOKO」というスーパー。
参照画像:YAOKO HPより
「ヤオコー YAOKO」は1957年創業、関東地方に160店舗以上ある大型スーパーチェーン。

ステラアルトワは世界ビール市場でシェア率トップを維持している「ABインベブ」が所有するブランドなので流通量は多め。
都心の西欧料理のお店やオシャレなBarなら置いているお店もぽつぽつあります。
「まずはどんな味わいなのか試してみたい・・・!」というひとはぜひ!
ステラアルトワのふるさと:ベルギーの地方都市「ルーヴェン」へ
ベルギーの首都「ブリュッセル」から東に1時間以内でたどり着ける都市「ルーヴェン」。
人口10万人ほどのルーヴェンはあまり観光目的で訪問するという程ではありませんが、ヨーロッパ最古の大学「ルーヴェン・カトリック大学(1425年設立)」が有名な学生都市。
ステラアルトワを管理している親会社のアンハイザー・ブッシュ・インベブ社本部があることでも知られています。
ここではもしもルーベンを訪れる場合にぜひ立ち寄って欲しい観光名所を紹介致します👇
ルーヴェンの観光名所
■ 観光スポットには
【ルーヴェン市庁舎】
【ルーヴェン・カトリック大学図書館】
【大ベギン会院】
【Kruidtuin】
※ベルギー最古の植物園
■ グルメ巡り
【Oude Markt】
※フード・ビールを楽しむのにうってつけの広場
【ご当地のブルワリー巡り】
後述するステラアルトワの醸造所見学も併せてブリュッセルからの日帰り観光が可能です。

TIPS:ベルギーの基本情報
国名:ベルギー王国
首都:ブリュッセル
言語:オランダ語・フランス語・ドイツ語
人口:約1,150万人(2019年)
宗教:キリスト教(カトリックが7割程度)
日本から直通便:ブリュッセルが結んでいる
通貨:ユーロ€(1€=平均120円前後)
日本との時差:8時間差(日本が12時なら白が明け方4時~)
源流は1366年と深い歴史を持つ【アルトワ ブルワリー】
歴史が始まったのは創業者「セバスチャン アルトワ(Sébastien Artois)」が1717年に「アルトワブルワリー(BrouwerijArtois 蘭語)」を立ち上げたところから。
ですがセバスチャンは一から醸造所を建設したわけではありません。
「アルトワブルワリー」として購入・改装したのは1366年から創業していた「デンホールン醸造所(BrouwerijDenHoorn)」という醸造所。
セバスチャンはデンホールンで1708年に責任者となったことがのちの買収・社名変更につながっています。
参照画像:ステラ アルトワHPより
デンホールン醸造所の情報はほとんど出てこないのですが、いくつかの海外サイトによるとルーヴェンを治めていた伯爵が趣味の狩猟を終えた後に立ち寄っていたという逸話があるとか。
15世紀にはルーヴェン周辺では最大級の醸造所として運営されていたというデンホールン醸造所ですが、先述したセバスチャンが1717年に醸造所を購入、以後アルトワ醸造所として運営されます。
参照画像:ステラ アルトワHPより
しかしセバスチャンは1726年45歳という若さでこの世を去ってしまうことに。
残された醸造所は1733年までは中継ぎとして妻のバーバラが管理し、その後は2人の息子であるエイドリアンが22歳にして醸造所を任されることになります。
こうしてアルトワ家で経営していったのですが、1840年エイドリアンの娘「ジャンヌ・マリー」を最後にアルトワ家の歴史は終了。

すでにアルトワ家は去ってしまった醸造所ですが、その後も運営され第一次世界大戦により建物が破壊されるなどを経験しました。
現在のブランド「ステラアルトワ」が誕生したのは戦争で破壊されたアルトワ醸造所が再建された頃の1926年。
参照画像:ステラ アルトワHPより
アルトワ醸造所でクリスマス時期に販売する特別なビールとして「ステラ」というブランド名で限定醸造していました。
「ステラ」はラテン語で星、特に「クリスマススター(ベツレヘムの星)」のことを指しています。

参照画像:ステラ アルトワHPより
当時のアルトワブルワリーの面々が創業者のアルトワ家に敬意を払って「ステラ・アルトワ」というブランド名で商標登録を行いました。
当初はクリスマス時期限定醸造でしたが、評判を呼び一年中提供することに。
現在では2008年にアメリカのアンハイザー・ブッシュ(バドワイザーを所有)とアルトワを所有していたインベブが合併した「アンハイザー・ブッシュ・インベブ」を構成する一ブランドとして今日に至ります。
ブランドとしてはラガータイプのみ&工場見学について【ステラ アルトワ】
調べてみると「ステラ アルトワ」というブランドでほかにも数種類リリースしている模様です。
日本では見かけないスタイルばかりで、特に「MIDNIGHT LAGER」という黒ビールはデザインセンスが秀逸。
参照画像:ステラ アルトワHPより

ステラ アルトワ ラインナップ
■ SOLSTICE LAGER (4.5%)
■ PETITE LAGER (5.0%)
■ MIDNIGHT LAGER (5.4%)
■ GLUTEN FREE (4.6%)
工場見学についてですが、コロナ蔓延により現在は中止です。
ですが、再開された場合はルーヴェンの醸造所で以下のツアーが再開されることでしょう👇
アルトワ醸造所の見学
▶ ツアーは個人参加可能な「クラシックツアー」と団体向けの「ドラフトツアーetc」
▶ 毎週火曜~土曜が対応時間
▶ クラシックツアーで約2時間かかる
ステラアルトワのレビュー まとめ
こんな方におすすめ
- ミネラル感の強い辛口の白ワインが好きなひと
- 香りや個性が強いビールが得意じゃないひと
- ベルギーで美味しいピルスナーを飲みたいひと
こんなシチュエーションで
- 日常のあらゆるシーンに
- 食事をとりながら
ベルギーの中でかなり古い歴史を持つ世界的ブランド「ステラアルトワ」
たまには日本の大衆ビールを離れてベルギーのメジャーブランドを味わってみてはいかがでしょうか?
至福の時間をぜひ。