このビールはこんな感じ!
- 煙のようなスモーク風味と炭酸控えめでさらりとした飲みごたえ
- 「ギネス」ブランドが好きなひとにおススメ
- 「スモーク」テイストがかなり人を選ぶので注意
- ギネスの原点とも呼ぶべきブランド
Dia dhuit!(ジア グウィッチ)
本日の一杯はアイルランドが誇る黒ビール「ギネス オリジナル エクストラスタウト」をご紹介します。
ギネスブランドの原点であり歴史を積み重ねた味わいの1本。
もくじ
ギネス オリジナル エクストラスタウト 基本スペックとおススメできる人
価格帯
☆ 日本のプレミアムビールよりやや高い程度
入手難易度
☆☆ 一部スーパーかリカーショップで入手可能
アルコール度
5.0%
タイプ
スタウト
ギネスオリジナルの味わい
- カラメルの香り
- たき火のような煙の風味が口の中にひろがっていく
- 控えめな炭酸、濃い色目に反して飽きのこない飲みやすさ
- ドラフトに比べてロースト香がかなり強く、舌に残る苦みも長く続く
テイスト分布図
参考
数値について
▶あっさり:4.0 ☞かなりあっさり
▶濃厚さ :2.0 ☞飲みやすい
▶苦み :4.0 ☞かなりの苦み
▶酸味 :3.5 ☞強めの酸味
▶甘み :2.0 ☞アクセントの効いた
こんな方におすすめ
- ギネスブランドに興味があるひと
- コーヒーやエスプレッソのような苦みを楽しめるひと
- 煙の風味が好きなひと
こんなシチュエーションで
- チョコレートといっしょに
- ゆっくり落ち着いた時間を過ごせるときに
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ドラフト缶とはまったく違う本格スタウトの【ギネス オリジナル】
というひとも多いギネス。
『ギネスといったら』なめらかな口当たりを連想させるぐらいに知名度を持っているのが「ドラフト」というブランドです。
世界中で愛される超人気ブランドの「ドラフト」ですが、実はこのブランドが樽生でリリースされたのは1959年のこと。
ギネスの創業は1759年なので『つい最近』のブランドにあたります。
それが今回ご紹介する「オリジナル エクストラスタウト」です。
現在ギネスビールがリリースしているブランドのなかで最も古く
ギネスが本来目指した味わいに一番近いとされています。
(※厳密には海外向けのフォーリンエクストラがより古いと言われてたり)
オリジナルというブランド名だけに、そのテイストはこれまで親しんできた「ドラフト」とはまったく違います。
「ドラフト」は缶の中に窒素がとじ込められた「フローティング・ウィジェット」という特殊な玉が入っていて
プルタブを開けると「キュルキュル」音を立ててビールに窒素ガスが充満します。
この特殊機構により、魅力的ななめらかさを演出しているわけですが、瓶のオリジナルにはそういった機構はありません。
にもかかわらず、グラスに注いで口に含んでみると「あっさり」して「炭酸がおだやか」
スタウトという本来なら「力強いテイストが特徴」の黒ビールなのですが
ドラフトと同じようにとっても飲みやすい。
ですが、ドラフトには無いポイントが。
それは、かなりスモーキーで口に残る苦みが長く続くということ。
たき火の煙を吸い込んだようなスモーキーテイストははっきり好き嫌いが分かれるかもしれません。
というひとには、一度飲んでみて欲しいブランド。
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ドラフト缶よりもちょっと見つけにくい?ギネスオリジナル
以前ご紹介したドラフト缶といっしょに販売されていることも多いオリジナル。
ですが、かならず「ある」という訳でもなく、缶はあるけどビンが無い!という声を聴くことも・・・。
コンビニでは見ることが無いので、探すお店はスーパーか
本サイトで推奨しているリカーショップ「やまや」や「リカーマウンテン」だと間違いないでしょう。
という場合は、ネット通販に頼る形になります。
流通量が多いブランドなので、割高ですが1本から買えるショップも豊富です。
ギネスの故郷:遠く離れたアイルランドの首都ダブリンへ
日本から第三国を経由しておよそ15時間。
ギネスビールの出身地、アイルランドの首都ダブリンに到着です。
リフィー川を中央にして北と南のエリアに分かれているのが特徴的なダブリン。
人口140万人程度とアイルランド最大規模で経済・文化の中心地とされているダブリンでは魅力的な観光名所があります👇
ダブリンの観光名所
■ 観光スポットには
【トリニティーカレッジ図書館】
【アイルランド国立装飾芸術・歴史博物館】
【グラフトン・ストリート】
■ グルメ巡り
【ジェムソンビジターセンター】
【テンプルバーでアイリッシュパブ巡り】
【ブレイズン・ヘッドは必見】
ダブリンに来たらぜったいに外せないのが本場のアイリッシュパブ巡り。
アイリッシュパブは街の至る所にあるので、ビール好きにはたまらないですね。
現地のアイリッシュパブを訪れたら、ぜひ本場のパブフードを試したいところ。
ギネスビールで煮込んだ 「ギネスシチュー」はコクのあるビーフシチュー。
手間ひまかけている料理なので、パブによっては提供していないお店もあるので要チェックです。
TIPS:アイルランドの基本情報
国名:アイルランド共和国
首都:ダブリン
言語:アイルランド語
人口:約490万人(2019年)
宗教:カトリック80%以上
日本から直通便:無し(ロンドン経由がオススメ)
通貨:ユーロ(1ユーロ=平均130円前後)
日本との時差:9時間ほど遅い(例:日本 10:00 瑞 1:00)
巨大なギネス醸造所「セントジェームズゲート」から世界へ向けて
首都の賑やかさと少し中心街から離れると、どこかエールビールのようなゆったりした空気が流れるダブリン。
リフィー川南側にギネスビールの醸造所【セントジェームズゲート】があります。
いまやアイルランド国内のみならず、世界中の人々から親しまれているギネスビール。
参照画像:ギネスHPより
その生みの親は「アーサー・ギネス」
彼が1759年にセントジェームズゲートの土地(つぶれた醸造所跡)を年間45ポンド/9,000年もの期間をリース契約したことからギネスの歴史は始まります。
アーサーは1725年、ダブリン西部にあるキルデア州セルブリッジで生まれました。
彼がビール醸造を始めたのは1752年(27歳)、セルブリッジのそばにあるリークスリップという町でエールビール醸造所を運営します。
そうしてビール造りの経験と知識に磨きをかけていったアーサーは首都ダブリンで新しい醸造所を立ち上げるため、リークスリップの醸造所を弟に任せて旅立ちます。
そこで見つけたのが現在のセントジェームズゲート地区でした。
新しい場所で醸造したエールビールは10年後にはダブリンを離れイギリスに輸出するようになります。
こうして順調に成長していったギネスですが、この時代「あるもの」が流行していたことがきっかけで会社の方向性を決めることになりました。
ローストした大麦からくる「香ばしい」香りとコクのある甘みが特徴のポーターはロンドンを中心に近隣まで広がっていきました。
その人気っぷりを見ていたアーサーは自分もポータービールを作ることを決心、1803年に亡くなるまでオリジナルのポーター造りに邁進していきました。
1821年に完成したギネスのオリジナルポーター
参照画像:ギネスHPより
1803年、ギネス醸造所は息子のアーサー2世に受け継がれることになります。
この時のギネスではそれまで醸造していたエールビールを廃止し、ポータービール造りに注力する醸造所になっていました。
父アーサーが亡くなる少し前の1801年には現在のブランド「フォーリンエクストラスタウト」の前身となるブランド「西インドポーター」を輸出するなど
着実に成長していったギネス醸造所。
そうして1821年、ついに現在のブランドである「ギネス オリジナルエクストラスタウト」が完成することになりました。
参照画像:ギネスHPより
その後は1862年に現在の商標であるデザインが決まったり、1920年代にはセンセーショナルな広告で話題になるなどギネスブランドの地位を高めていきました。
いまや代表ブランドになっている「ドラフト」はその特殊なテイストゆえに開発が難航
1959年にようやく世界初のナイトロジェンビールとしてリリースされました。
奇しくも創業者アーサーがダブリンで醸造所を立ち上げた1759年からちょうど200年目のふしめ。
現在ギネスは1997年に複合企業「グランドメトロポリタン」と合併してビバレッジカンパニー「ディアジオ」を設立させました。
ウイスキーがお好きなひとなら知っているディアジオ社のもと、ギネスビールを作り続けています。
ギネスストアハウスはファンならぜひとも訪れてみたいギネス博物館!
「出来立てのギネスビールを飲んでみたい!」
という方にこそ訪れて欲しい場所が醸造所に併設している観光スポット「ギネスストアハウス」
全7フロアから成る縦長の施設では、ギネスの歴史をがっつり学ぶことができます。
現在休業中ですが、ダブリンを代表する観光名所なのでぜひ訪れてみてください!
現在日本で流通しているのは2種類【本国では多品種あり】
日本でも1番見かける缶タイプのドラフトはパブで提供されるテイストと同じもの。
今回ご紹介した【オリジナル エクストラスタウト】は醸造当時の味わいに近いとされ、まったりした口当たりが印象深いドラフトとは全く違う味わいです。
日本だとこの2ブランドしか楽しめませんが、じつは本国だと何種類か展開しているギネス。
今回はそのラインナップをみてみましょう。
Guinness ラインナップ
■ フォーリンエクストラスタウト (7.5%)
■ ダブリンポーター (3.8%)
■ ニトロIPA (5.8%)
■ スムース (5.0%) などなど・・・
管理人的には全部飲んでみたい・・・!
とくにギネスブランドとして異色のブランド「ニトロIPA」はどんな味わいなのか。
ギネス オリジナル エクストラスタウトのレビュー まとめ
こんな方におすすめ
- ギネスブランドに興味があるひと
- コーヒーやエスプレッソのような苦みを楽しめるひと
- 煙の風味が好きなひと
こんなシチュエーションで
- チョコレートといっしょに
- ゆっくり落ち着いた時間を過ごせるときに
世界的に有名な黒ビールのギネス、その原点の味とされる「オリジナル エクストラスタウト」
たまには定番のビールから一歩飛び出してアイルランドビールを楽しんでみませんか?
至福の時間をぜひ。