このビールはこんな感じ!
・マスカットの風味と重厚な苦み、滑らかな口当たりのラガータイプ
・ビールに香りや風味を重視するひとにおススメ
・シュワっとのど越し爽快なラガータイプでは無いので注意!
・スコットランドから来た個性的なクラフトビールブランド
halò!
本日の一杯はスコットランドから超個性派ブルワリー「ハービストンブルワリー」から「シェハリオン クラフトラガー」をご紹介します。
ハービストンブルワリーが販売しているブランドで最初にリリースされたラガータイプのシェハリオン。
ラガーとは思えないほど豊かな風味を持つ絶品のビールです!
もくじ
ハービストン シェハリオン 基本スペックとおススメできるひと
価格帯
☆☆☆ 500円レンジ
入手難易度
☆☆☆ 海外ビールに強いネットショップで入手可能
アルコール度
4.8%
タイプ
ラガー
シェハリオンの味わい
- カルピスグレープの香り
- ラガーに該当するが、まったく違うスタイルとしか思えないおどろき
- 透き通った澄ん口当たりがベースにマスカット・グレープの芳醇な果汁とフレッシュさ
- 重厚でどっしりしたイギリス産ホップの重い苦みが長く続いていく
テイスト分布図
参考
数値について
▶あっさり:4.5 ☞澄んだ口当たり
▶コク :2.5 ☞適度な
▶苦み :3.5 ☞かなり主張する苦み
▶酸味 :1.5 ☞控えめ
▶甘み :2.0 ☞程よい甘みを感じる
こんな方におすすめ
- プレモルやエビスのような香り・風味を楽しめるひと
- クラフトビールに興味のあるひと
- 大手大衆ビールのテイストが苦手なひと
こんなシチュエーションで
- 午後のひとときに
- ステキな休日を演出するために
- スイーツといっしょに
- シェハリオン単体でじっくりと向き合う
ジューシーでフレッシュなグレープを味わえる至高のラガー【シェハリオン】
以前ご紹介している同社ブランドの「ビター&ツイステッド」はレモンティーを彷彿とさせるテイストで印象的でした。
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【レビュー】スコットランド ハービストン ビター&ツイステッド:味の特徴とこんなひとにオススメ!
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ビター&ツイステッドは今回ご紹介しているシェハリオンよりも後にリリースされたスタイル。
醸造元のハービストンブルワリーが現在提供しているラインナップで最古参のブランドがシェハリオンにあたります。
このブランド名「シェハリオン」は、スコットランドの中部にそびえる1,000mほどの山の名前(Schiehallion)
ハービストンブルワリーから車で2時間以内の場所にあります。
なぜこの名前が付けられたのかを詳しく記載している証拠が見つからないため、わからずじまいですが
ハービストンブルワリーの歴史を読むと「醸造所近くにそびえる雄大な山」にちなんだとされています。
そんなシェハリオンは「クラフトラガー」という形でラベルに記載があるのですが、飲んでみると「ラガー」らしくない!(良い意味で!)
グラスに注いで香りを確かめてみると、最初に感じたのはグレープのジューシー風味。
思わず「カルピス グレープ」を連想したほど。
口に含んでみると、香りのインスピレーションそのままにグレープの風味を十分に味わいつつ澄んだ水の清らかさを感じさせる口当たり。
シリーズに共通(?)しているのか、飲み終わりに重たい苦みがズシっと迫ります。
テイストのベースは以前レビューしたメキシコの「ハイネケン・メキシコ」がリリースしている「ボヘミア ピルスナー」に似ていると感じました。
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【レビュー】メキシコ ボヘミア ピルスナー:味の特徴とこんなひとにオススメ!
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味の奥行きもあるので本当にラガーらしからぬテイストのシェハリオン。
管理人的にハービストンブルワリーのなかで一番好きなテイストです。
エール感が強いので「ラガー」って書いてあるから!と思って飲んでみると驚かれてしまうかも。
大手大衆ビールに飽きたひとやこれからクラフトビールを楽しんでみたいひとには「良い刺激と発見」を感じさせる1本。
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輸入元の[ウィスクイー]はスコッチ輸入が主体の販売業者
今回のハービストンシリーズを輸入しているのが「ウィスク・イー」という会社名の輸入業者。
一体どのような会社なのか?
調べてみると興味深いことが分かりました👇
ウィスク・イーってこんな会社!
▶ 1998年創業の輸入卸業者
▶ 創業のきっかけはスコッチブランド「アラン」の輸入販売
▶ ウイスキーの販売・宣伝活動をしながらクラフトビールの取り扱いも始める
アラン蒸留所はスコットランド・グラスゴー西部のクライド湾に位置する大きな島「アラン島」にあるウイスキー蒸留所。
4000人ちょっとの人口と農林業で成り立っているアラン島ではかつて50ものウイスキー蒸留所があったとされています。
19世紀半ばを最後に100年近くウイスキー製造がおこなわれておりませんでしたが、1994年にアラン蒸留所というブランドでウイスキー事業は息を吹き返します。
アラン蒸留所のウイスキーは「バニラ香」「青りんご」「麦の甘み」など甘口寄りのテイストが特徴。
そんなアラン蒸留所のウイスキーを日本で紹介することから始めたのがウィスク・イーでした。
そのため、設立当初の会社名も「アラン・ジャパン」。
現在のウィスク・イーは2000年に改名しました。
ウイスキーの輸入販売から始まっただけにセレクトは通好み👇
ビールのラインナップも「個性的で美味しい」クラフトビールブランドを取り扱っています。
ウィスク・イーの取り扱いブランドは貴重なので、入手出来たら続々レビューしていくつもりです!
ハービストンの訪問:スコットランドの首都エディンバラから
イギリスはロシアと同じく「1つの国」のように思ってしまいますが、厳密には連合国にあたります。
イギリスは正式名「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」からも分かるように4つの国【イングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランド】から構成される国。
実際に訪れてみると、上記4つの国はどれも独自の文化を持っていることがよくわかります。
そのなかでグレートブリテン島(地図上、右側の大きな島の方)の上半分がスコットランド。
首都のエディンバラは小高い丘にエディンバラ城がそびえ、国王夫妻の住居として使用された「ホリールード宮殿」との間に観光通り(ロイヤルマイル)があるので、訪れた観光客でにぎわっています。
エディンバラの観光名所
■ 超有名観光スポット
【エディンバラ城】
【ロイヤル マイル】
【スコッチウイスキーエクスペリエンス】
■ こちらも忘れちゃいけない!
【パブ・コナンドイル】
【エレファント ハウス】
■ ちょっと遠出して!
【カールトン・ヒル】
【ホリールードパーク】
などなど・・・
イングランドのロンドンからは電車で行くことも可能で、片道4-5時間かかりますが旅程によっては両都市の観光も可能です。
ただ、管理人的にスコットランドはスコッチウイスキーの聖地がたくさんあるので、蒸留所巡りを満喫して欲しいところ。
TIPS:スコットランドの基本情報
国名:大(グレート)ブリテンおよび北アイルランド連合王国
首都:エディンバラ
言語:英語・スコットランド ゲール語
人口:545万人(2019年)
宗教:キリスト教がメイン
日本から直通便:ロンドンなどから経由
通貨:UKポンド 1ペソ=平均150円前後
日本との時差:8時間ほど遅い(日本が昼12時なら、明け方4時)
ホームブルワリーから販売を始めた[Harviestoun Brewery]
愛嬌のあるネズミキャラクター(ハービー)が目を引くハービストンブルワリー。
スコットランドの首都エディンバラから北西に車で1時間。
アルバという小さな町でハービストンブルワリーの歴史が始まります。
創業者の名はケン ブルッカー(Ken Brooker)、自宅の納屋で趣味としてビールを造る「ホームブルワー」でした。
1983年10月5日、ブルッカー氏によるハービストンブルワリーが始まります。
ホールブルワリー時代からビール造りに熱狂的だったブルッカー氏が造るビールはどれも好評で周囲からも高い評価を得ていました。
現在のラインナップのなかで今回ご紹介している「シェハリオン クラフトラガー」が1994年に誕生。
1995年には現在のマスターブルワー「スチュアート ケイル」氏らが加わりブルッカー氏のハービストンブルワリーは躍進していきます。
「ビター&ツイステッド」はケイル氏らが加入してから2年後の1997年にラインナップ。
テイストの軽さと香りの良いゴールデンエールは高い評価を得ました。
ビール業界がそのクオリティに驚いたウイスキー樽熟成ビール「オーラドゥ」シリーズは2002年にスタートしています(元々、定番商品のオールドエンジンオイルの派生番手)
ハービストンブルワリーのオーラドゥで使用されているウイスキー樽の元は同じスコットランドにある「ハイランドパーク」蒸留所のもの。
ハービストンブルワリーは2007年にハイランドパークと一緒に協力・提携するということまで成し遂げました。
リリースするブランドのほとんどがビール品評会で非常に高い評価を得ているハービストンブルワリー。
大手ビールメーカーには無い「複雑さ」と「突き抜けた個性」を持ち合わせたおススメのビールメーカーです。
まとめると
<創業者>
・ケン・ブルッカー
<創業年>
・1983年 「Harviestoun Brewery」誕生
・1994年 「シェハリオン」誕生 WBA優勝
・1997年 「ビター&ツイステッド」誕生 WBA優勝
・2002年 「オーラドゥ」シリーズがスタート
・2007年 「ハイランドパーク」蒸留所と提携
Tips!:WBAって何の大会?→世界中から集められたビールを評価する大品評会
正式名称【ワールド ビア アワード World Beer Awards(略称:WBA)】と言い、年に1回開催される世界中のビールから【テイスト】【デザイン】の2部門で優秀なブランドを決める品評会を指します。
1979年に創業したイギリスのイベント・出版会社「パラグラフ・パブリッシング社 paragraph publicing」が主催しています。
実はWBA、元々は「ワールド ドリンク アワード WDA」という洋酒・蒸留酒・醸造酒ごとに開催しているアワードの1つ。
そんな世界中から選りすぐりの強豪ブランドの中からハービストンブルワリーは何度も受賞しているため、その実力は証明されています。
ブランドとして:スコッチとのコラボレーションなど個性的ラインナップ多数!
スコットランドは管理人も大好きなスコッチウイスキーが生まれる国。
ハービストンブルワリーはウイスキーで使用した樽を利用した魅力的なブランドをリリースしているので、ぜひつかまえておきたいところ👇
ラインナップ
■ ビター&ツイステッド (4.2%)
■ オールドエンジンオイル スタウト(6.0%)
■ リッジペールエール (5.0%)
■ ヘブンセント セッションIPA (4.6%)
■ ウィーシュトダークエール (0.0%)
<オーラ ドゥ>(インペリアルスタウト 8.0%仕様)
■ スペシャルリザーブ12
■ スペシャルリザーブ14
■ スペシャルリザーブ16
■ スペシャルリザーブ18
■ スペシャルリザーブ40
オーラドゥというウイスキーに欠かせない「ウイスキー樽」にビールを入れて長期熟成したシリーズ。
スコットランド最北の蒸留所と言われる「ハイランドパーク」で使用していた樽を利用しているため、ピート香とフローラルでバニラテイストがハービストンのスタウトから感じられる至高の逸品。
いずれも限定生産品になるため、もしも店頭で見かけたら必ず買っておいた方が良いでしょう。
ハービストン シェハリオンのレビュー まとめ
こんな方におすすめ
- プレモルやエビスのような香り・風味を楽しめるひと
- クラフトビールに興味のあるひと
- 大手大衆ビールのテイストが苦手なひと
こんなシチュエーションで
- 午後のひとときに
- ステキな休日を演出するために
- スイーツといっしょに
- シェハリオン単体でじっくりと向き合う
ラガータイプのなかで圧倒的な個性と魅力を秘めた「シェハリオン」。
たまには定番のビールから一歩飛び出してスコットランドのクラフトビールを楽しんでみませんか?
至福の時間をぜひ。