このビールはこんな感じ!
- こってりした甘みとハーブを思わせる独特の香り
- 「ソラチエースの香り」が知りたいひとにおススメ
- 「飲みやすさ」とは遠いので要注意
- 安心の国内生産(キリンビールがライセンス生産)
Hello!(ハロー)
本日の一杯は北海道生まれの特殊ホップとブルックリンブルワリーが融合したブランド「ブルックリン・ソラチエース」の魅力と歴史をご紹介します。
もくじ
ブルックリン・ソラチエース 基本スペックとおススメできるひと
価格帯
☆☆ 300-500円ゾーン
入手難易度
☆☆ 一部リカーショップかネット通販で入手可能
アルコール度
7.0%
タイプ
セゾン
ブルックリン・ソラチエースの味わい
- ベルジャンホワイトに似た柑橘系とハーブのアロマ
- 飲み始めから終わりまでに、こってりした甘味や程よい酸味が舌を刺激しては抜けていく
- ホップの鮮烈な苦みが強く重厚な味わい
参考
数値について
▶あっさり:2.0 ☞とろみがある
▶濃厚さ :3.5 ☞口の中で旨味が広がる
▶苦み :5.0 ☞鮮烈な苦みがガツンと
▶酸味 :2.5 ☞適度な酸味
▶甘み :3.5 ☞こってりした甘み
こんな方におすすめ
- IPAのようにホップの苦みがたまらなく好きなひと
- 柑橘系のさわやかな香りが好きなひと
- あっさり < 濃い方が旨い!と思うひと
こんなシチュエーションで
- JAZZを聴きながら
- 食事といっしょに
サッポロビールが開発した新ホップがルーツの[ブルックリン・ソラチエース]
これまで以下のブランドを紹介してきたブルックリンブルワリーですが
今回ご紹介する「ソラチエース」も個性的なテイストのブランドです。
ソラチエースの「ソラチ」とは北海道の空知郡上富良野町にあるサッポロビールが所有する研究開発所の試験圃場(ほじょう)から誕生したことから、地名を冠しています。
サッポロビールは創業時(1876年)から自社で大麦・ホップの品種改良に長年追及し続けており、これまでにオリジナルの品種を世に出しています。
参考
大麦の開発品種
▶はるな二条 1979年開発
▶きたのほし 2016年開発
ホップの開発品種
▶信州早生 1910年開発
▶フラノエース 1984年開発
今回のブランドに使われているホップ「ソラチエース」はフラノエースと同じく1984年に開発された品種。
ソラチエースは「ヒノキ」や「柑橘類」に例えられるアロマが特長のホップですが
当時の日本市場では香りの強いビールはニーズが少なく、結果的にソラチエースは日本で使われることなくお蔵入り・・・。
状況が変わるのはそれから10年後の1994年。
ソラチエースは海を渡りアメリカのオレゴン州立大の圃場で試作栽培される流れになります。
2000年代半ばには、アメリカのワシントン州にあるホップ農場で栽培されていたソラチエースに目を付けた関係者はその香りに大絶賛!
ソラチエースは北海道から遠く離れたアメリカのクラフトビールメーカーで積極的に新ブランドで使われるようになったことで、人気は加速していきます。
その人気は遠くヨーロッパへ渡るまでに!
発案した日本ではまさか海外で大評判になっているとは露知らず、後年になって知ることになります。
参照画像:サッポロビールHP
ちなみに、発案したサッポロビールでは「SORACHI1948」というブランドでソラチエースのビールブランドをリリースしていますので、気になる方はぜひ試してみては?
ブルックリンブルワリーがリリースしている「ソラチエース」はまさにアメリカで広がったきっかけになった1本。
ソラチエースの香りに惚れ込んで開発された当ブランドは、開けた瞬間にソラチエースらしい柑橘系とハーブに似たアロマを感じさせます。
ソラチエースのビアスタイルであるセゾンはベルギーの南部で親しまれている伝統的な季節(セゾン)ビールのこと。
毎冬にビールを仕込んで、夏の暑い時期に飲むためにさっぱりしたテイスト(柑橘系&香辛料に似た香り)が特長です。
アメリカのクラフトビールブームの際に広がっていったと言われていて、今回のソラチエースもそのテイストはビアスタイルの特長を有しています。
口に含んでみると、ホップの鮮烈な苦みがガツンっ!と口中を駆け巡り
飲み終わりにたどり着くまでに、こってりした甘みと心地よい酸味を感じられます。
麦の旨味、ソラチエースの香り、セゾンというビアスタイル・・・。
すっきりしてのどごしの良いラガービールが好きなひとには、正反対のテイストなのですが
「ビールの豊かな風味を楽しみたい」という方にこそ、ぜひ飲んで欲しい1本です。
※そもそもビールの種類や原材料についてよく分からない!というひとにおススメの記事
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ライセンス生産で入手しやすくなったとはいえ、入手難易度は高め
2017年に日本のキリンビールが株主になったことで知られるブルックリンブルワリー。
今までニューヨークのブルワリーから輸入していた製品は国内(キリンビール滋賀プラント)で生産されることに。
わざわざブルックリンブルワリーの醸造担当者が何度も来日して技術指導をおこない、生産しています。
大企業キリンビールの流通網を活かした販売展開をしているため、コンビニやスーパーでも置いてあるようになっているブルックリンブランド。
というご意見はよく耳に入ります・・・(汗)
店舗でどうしても見つからない!という方には、ネット通販で探してもらうのが最短でしょう。
もし首都圏に住んでいる方であれば、後述するブルックリンブルワリーの旗艦店「B」で購入できますのでおススメです。
ブルックリンブルワリー旗艦店!東京・日本橋にあるBAR「B」へGO!
実は東京の日本橋[東西線:茅場町駅]から徒歩圏内に「ブルックリン」醸造所の直営Barが出来ました!(2020年4月オープン)
その名は「B」
コンクリート打ち出しのシックな雰囲気にLiveが楽しめる広い店内はニューヨークに来たかのような異国感。
そんな雰囲気でブルックリンビールを堪能できるならぜひ行きたい!
ということで、実際に訪問してみました!
地下鉄東西線「茅場町」駅の出口11番から徒歩10分ほど。
複合施設「K5」の地下一階に構えているBAR「B」は一見するとちょっと怪しい秘密のお店感が漂います・・・(笑)
クラブハウスのような雰囲気の店内は、音響設備が整っていて日によってLive music演奏が行われています。
今回はおひとり様でしたので、そのままBarカウンターに着席。
樽生で提供しているのは、21年1月現在で9種類。
どれを飲むか迷った方には「フライトボードAかB」どちらかがオススメ。
「Aプラン」は【1:ラガー】【2:ソラチエース】【3:ディフェンダーIPA】の固定セット。
「Bプラン」は気になったブランドを3種類から自由に選ぶことが出来るので、ちょこっと色んな味を楽しみたい方に。
管理人ROCKは「Bプラン」の【6:ペルエアサワー】【7:テランガ】【8:ブラウンエール】の3つをセレクト。
つまみには【フライドポテト】と【スパイシーチキン】を。
「B」ではボトル限定のブランドも多種そろえているので、仲間内といっしょに頼んでみるのも良いでしょう。
<Information>
場所 :東京都中央区日本橋
最寄駅 : 地下鉄東西線「茅場町」11番出口から徒歩10分ほど
営業時間:平日 16:00-23:00
土日 13:00-21:00
平均予算:ビール1杯程度で約1,000円程度(つまみは500円程度から)
公式HP
ブルックリンブルワリーの発祥:アメリカのメガシティ ニューヨークへ!
ニューヨークといえば、その昔「アメリカ横断ウルトラクイズ」のかけ声を連想してしまう管理人ですが
アメリカにおいてニューヨークは最大のメガシティであり、金融都市として非常に重要なエリアです。
その昔、1785-1790年のおよそ5年間だけ首都として機能していた歴史もあったりするニューヨーク。
実際に歩いてみるとガッツリ観光が出来る!という都市ではありませんでしたが
定番のスポットだけでなく、街並みのどこを切り取っても「絵になる」街だと感じました。
そんなニューヨークですが、個人的にお勧めのスポットはこちら👇
ニューヨークの観光名所
▶抑えておきたい
【エンパイア・ステート・ビル】
【タイムズスクエア】
【セントラルパーク】
▶歴史を学ぶ
【自由の女神】
【ブロードウェイミュージカル】
【メトロポリタン美術館】
【9/11メモリアル博物館】
▶少し遠出してでも行ってみたい!
【コニーアイランド】
【ウッドベリー・コモン】
【トレントン】
日本からも直行便が多々飛んでいるので、アクセスがし易いのが非常に魅力的なニューヨーク。
個人的には1度行けば・・・という感じでしたが、人生で1度は行っておきたいエリア。
もしニューヨークに行くなら「ハンバーガー」ショップを訪れるのもオススメです。
日本に上陸している「シェイクシャックShake Shack」もそうですが、管理人オススメは「ファイブガイズFive Guys」
アルミホイルで包まれたバーガーは【肉!】を食べている満足感を味わえるジューシーなバーガー。
行く機会があれば、ぜひ訪れてみてください。
TIPS:アメリカの基本情報
国名:アメリカ合衆国
首都:ワシントン特別行政区
言語:英語
人口:約3億3千万人(2019年)
宗教:キリスト教が主流
日本から直通便:ニューヨークやシカゴなど多数都市と結んでいる
通貨:米ドル(1ドル=平均100円前後)
日本との時差:東西エリアで14-17時間と差がある(日本が12時なら米が深夜10時~)
1988年NYで誕生したブルックリンブルワリー
非常に個性的で魅力的なブランドを続々リリースしているブルックリンブルワリー。
1988年創業と比較的若い会社ではありますが、その歴史はいったいどのようなものだったのか。
それをご紹介したいと思います。
ブルックリンブルワリーを立ち上げる際に語られる人物は2人「スティーヴ・ヒンディ」「トム・ポッター」
スティーヴ・ヒンディは元AP通信の記者、トム・ポッターは元銀行員という肩書でした。
時は1980年前半、スティーヴは仕事で中東に滞在していたときに仲良くなったサウジアラビアの外交官から手製のビールをもてなされました。
その深い味わいに衝撃を受けたスティーヴはアメリカに帰国後、変わらず記者として働きながら自宅で自家醸造を始めました。
銀行員であったトム(ビール業界について知識を有していた)とは同じ建物に住んでいた時に声をかけて、いっしょにニューヨークのブルックリン地区でビールブランドを立ち上げるよう助力をお願いします。
彼らがブルックリン地区でビール醸造を始めようと思ったのは、なぜでしょうか?
それは19世紀にさかのぼりますが、ブルックリン地区はもともとビール醸造が盛んなエリアとしての歴史がありました。
20世紀に入り、法改正など諸要因によりその勢いを落としていきます。
スティーヴとトムはそんな活気の無くなったブルックリン地区を再興させたいという願いを共有し、1988年にブルックリンブルワリーを創業させました。
印象的なロゴデザインはあの「I LOVE NY」で世界的に知られている「ミルトン・グレイザー」がデザインしており
看板製品の「ブルックリンラガー」は19世紀にブルックリンで流行していたオーストリアのウィーン式ビール「ウィンナーラガー」をイメージしたテイストとされています。
今まであっさりさっぱりしたビールが市場に溢れていたニューヨークで、ブルックリンラガーは味わい深く刺激的なテイスト。
あっという間に市場へ広がっていきました。
1996年の自社工場を持つまでは自社工場を持てず生産をMatt Brewing Company(マットブルーイングブルワリー)に依頼して販売していましたが
現在は世界30か国以上で販売されるまでに人気になっているブルックリンブルワリー。
0から始めて世界に影響を与えるまでになったという物語はとても惹き込まれますね。
本記事でご紹介している「ソラチエース」は2008年にブリューマスターのギャレット・オリバー氏がワシントン州で話題になっていたソラチエースと出会い
強烈なホップの魅力に衝撃を受けた結果、翌2009年にリリースしたブランド。
<Information>
営業時間:毎週木曜日~日曜日(持ち帰り用のビール受け取りのみ)
休業日 :毎週月-水曜日
※ツアーはコロナウイルスの状況次第で再開を予定
ブルックリンブルワリーでは、ソラチエース以外に数種類のブランドを展開
1988年創業時、かの偉大な大スター「尾崎豊」氏と作家「辻仁成」氏が飲んだときのエピソードが残っている「ブルックリンブルワリー」
国内生産品のラガーが中心に出回っていますが、今回のソラチエース以外にも非常に幅広い種類が展開されています。
ここではご紹介したソラチエース以外のブランドをご案内しています👇
ブルックリンブルワリー公式HPのほうで確認すると季節品含めて、10以上のシリーズを展開しています。
※ちなみにですが同じくNYで人気のハンバーガーブランド「シェイクシャック(SHAKE SHACK)」用に限定ビールを提供しているブルックリンブルワリー。
ブルックリン ソラチエースのレビュー まとめ
こんな方におすすめ
- IPAのようにホップの苦みがたまらなく好きなひと
- 柑橘系のさわやかな香りが好きなひと
- あっさり < 濃い方が旨い!と思うひと
こんなシチュエーションで
- JAZZを聴きながら
- 食事といっしょに
ブルックリンブルワリーのなかでラガーにならぶ個性を発揮するセゾンビールの「ブルックリン・ソラチエース」
たまには、日本のビールブランドを離れて、日米コラボビールを飲んでみては??