ベルギー ヨーロッパ

【レビュー】ベルギー ヒューガルデン ホワイト:味の特徴とこんなひとにオススメ!

ROCK

1985年長野県生まれ これまで51か国を訪問 これまで飲んだ海外ビールブランドは200種類以上 2021年6月びあけん3・2級併願合格 現在、日本のクラフトブルワリーと協力してオリジナルビールブランドを製作中

このビールはこんな感じ!

  • 柑橘系の風味と麦由来のコクと味わい、炭酸控えめ
  • 「缶タイプ」「瓶タイプ」について比較しています
  • 「ビアカクテル」が好きなひとにおススメ
  • 「ラガー系」ビールしか飲まないひとにはNG
  • 女性ファンも多い、爽やかなテイストのベルギーブランド

Hallo(ハロー)

 

本日の一杯はホワイトビールを世界に印象付けたベルジャンホワイトビール「ヒューガルデン・ホワイト」の魅力と歴史をご紹介します。

 

ROCK
美味い・安い・入手しやすいの三拍子!

 

もくじ

ヒューガルデン ホワイト 基本スペックとおススメできるひと

価格帯      

 ☆ 日本のプレミアムビールと同等

入手難易度 

 ☆ コンビニ・スーパーでも入手可能

アルコール度

 4.9%

タイプ

 ベルジャンホワイト

ヒューガルデンホワイトの味わい

  • 柑橘系の爽やかでジューシーな香り
  • 炭酸の刺激はそこそこでとろみのある
  • グレープフルーツ風の酸味と麦の優しい甘味

参考

数値について

あっさり:2.0 ☞ややとろみのある

濃厚さ :2.5 ☞バランスの良い

苦み  :1.0 ☞苦みは無いがややスパイシー

酸味  :2.5 ☞柑橘系の酸味

甘み  :2.5 ☞麦の甘みを感じる

こんな方におすすめ

  • ヴァイツェンビールなど軽やかなビールが好きなひと
  • ビアカクテルの方が飲みやすくて好きなひと
  • 柑橘系のカクテルを飲むひとにも

こんなシチュエーションで

  • 白身魚や鶏肉料理・野菜料理といっしょに
  • 定期的にストックして

ベルジャンホワイトの代名詞[ヒューガルデン ホワイト]

白基調に青字のデザインでカッコいいヒューガルデン。

ロゴは何かを持った腕が2種類描かれています。

 

これは、ヒューガルデンの製法を伝播した修道士の杖とビールを仕込む際に使用する道具「櫂」を表現しています。(手前側が杖・奥側が櫂)

参照画像:ヒューガルデン公式HPより

ヒューガルデン誕生のお話をすると時は1445年、ブランド名の由来となるヒューガルデン村で修道士がビールを造り始めた時に遡ります。

中世ヨーロッパでは、現代のように清潔で安心して飲むことのできる水の確保が難しくたびたび流行病の脅威に晒されていました。

そのため、町村組織で力のある修道院で水の確保兼栄養補給の観点からビールを造り始めます。

ヒューガルデン村でも修道士がビール造りを始めましたが、最初に出来上がったビールはとても酸味が強くこのままでは飲めない出来でした。

 

そこで、修道士らは交易で手に入ったオレンジピールとコリアンダーシードの組み合わせで味の調整を行います。

それがヒューガルデンの始まりとされています。

 

ひとたびグラスに注ぐと、ふわっと香り立つオレンジのジューシーな匂い。

 

口に含むと、香りの印象とは異なり「グレープフルーツ」のような酸味が強く感じられます

後追いで、コリアンダーシードのエキゾチックな風味と麦の甘み

 

日本のビールみたいにキリッ!シュワっとした爽快感はありませんが

 

まったりした口当たりはラガービールが苦手な方もハマる魅力があります!

 

ROCK
フルーティでカクテルに近い印象ですね

 

※同ブランドで「ベリー風味」がとても美味しいロゼもおススメです!👇

【レビュー】ベルギー ヒューガルデンロゼ:味の特徴とこんなひとにオススメ!

続きを見る

 

※そもそもビールの種類や原材料についてよく分からない!というひとにおススメの記事

【ビールの知識シリーズ①】ビールの種類は2つ覚えればOK!わかりやすく解説します!

続きを見る

【ビールの知識シリーズ②】原料・副原料のことを知ってビールをもっと楽しもう!

続きを見る

スーパーでも見かけるヒューガルデンホワイト

ヒューガルデンは超コングロマリット企業「アンバイザーブッシュインベブ」(通称:インベブ)の傘下に入っています。

 

インベブは「バドワイザー」「コロナ」「ステラアルトワ」なども傘下にしている飲料メーカー。

 

世界への影響力が高く、日本でも多くの販売店や飲食店で製品を目にすることができます。

 

ROCK
気軽に海外ビールが飲めるのは有り難いですね!

地方でも売ってるところは売っているので、ヒューガルデンを見つけるのはさほど苦労しないかと(イオンスーパーとかが候補)

 

それでも見つからない方には、最終手段のネット通販。

 

まとめ買いで無いとメリットが小さいですが、気に入った場合は最安・確実に飲むことができるのがネットの強み。

 

ROCK
まずはヒューガルデンの魅力を体験してみましょう!

缶とビンの2種類が出回っているヒューガルデン!飲むべきはビンタイプだ!

春田さん
容器が違うだけで、同じヒューガルデンじゃないんですか・・??

 

と思う方もいるでしょう。

 

初めて飲む方なら気づかない、だけど常日頃飲んでいる方にとっては違和感を覚えるぐらいに味が違うのです。

検証のために缶とビンを比較試飲してみました。

 

缶とビンのココが違う!

■ 缶タイプはコクと深みが薄く、ラガービールに近い

■ ビンタイプは瓶2次発酵しているため、深いコクとエールらしいまったり感が楽しめる

■ 缶タイプは増粘剤が入っている

■ 缶タイプは韓国のライセンス製品、ビンタイプは本国ベルギー製品

不思議なことに缶・ビン両方とも輸入者者が「インベブ」名義であるということ。

 

マーケットの拡大とともに、ヒューガルデン拠点だけでは流通量をカバー出来ないということでのライセンス生産ということなのでしょうか。

 

よくビアマニアの間では「輸入品とライセンス生産品は味が全然違う!」という意見を聞くことがあります。

 

こうして比較してみると、より鮮明にわかるものです。

 

そのブランドの味と信頼を落とさないようにして欲しいと願ういっぽう、企業側の考えも分かるので何とも難しいところですね・・・・。

ROCK
ファンとしては、いつでも変わらない美味しさを維持して欲しいところです・・・

ヒューガルデン発祥:ベルギーの首都ブリュッセルからスタート

オランダとルクセンブルクとの間に「Benelux」なる協同体を結んでいるベルギーの首都であり、人口116万人の大都市。

 

ブリュッセルにおいて、公式語がフランス語とオランダ語とされ、あちこちの看板・案内文は両言語表示が義務付けられています。

有名な話だとEU(欧州連合)の本部をはじめ国際機関の施設が数多く集っています。

これは、ヨーロッパ民族の二大派閥である北のゲルマン系と南のラテン系の分布図がちょうどブリュッセルを境界線になっているからとか。

 

長い歴史の中で、ヨーロッパの中枢的ポジションとして役割を果たしているブリュッセルでは、観光地として見どころが満載。

一例ではありますが、個人的にお勧めのスポットはこちらです👇

ブリュッセルの観光名所

■ 抑えておきたい

【小便小僧&小便少女】【グランプラス】【市庁舎】

歴史を学ぶ
【サン・ミッシェル大聖堂】【王の家】【ベルギー王立美術館】
【芸術の丘】【マグリット美術館】

■ビールの製法を学ぶ

カンティヨン醸造所】【ステラアルトワ醸造所

名物のベルギーワッフルは定番ですが、一度は食べておきたいところ。

 

もう一つの名物としてはフライドポテト「フリッツ」も忘れてはいけません!

フライドポテト発祥の地とされるベルギーのフライドポテトは[外カリッ!中はとろーり]とした最高に旨いポテト。

 

特製マヨネーズソースをたっぷり付けて食べる「悪魔的旨さ」

ROCK
世界一旨いフライドポテトはベルギーにありました・・・(笑)

TIPS:ベルギーの基本情報

国名:ベルギー王国

首都:ブリュッセル

言語:オランダ語、フランス語、ドイツ語

人口:約1150万人(2020年)

宗教:キリスト教(カトリック)が主流

日本から直通便:首都ブリュッセル間で12時間程度

通貨:ユーロ €(1€=平均120円前後)

日本との時差:8時間差(日本が12時なら白が明け方4時~)

ヒューガルデン醸造所を立ち上げたピエール・セリス

ヒューガルデンの誕生を語る際、ある人物の説明をしなくてはなりません。

 

それが「ピエール・セリス」

 

ヒューガルデン村出身の彼が世界にベルギーのホワイトビールを流行させた人物と言われています。

もともとは1445年にヒューガルデン村で修道士によって生まれたホワイトビール。

 

この時はあくまで「ヒューガルデン村」とその周辺で各醸造所が作っていたに過ぎないホワイトビール。

 

会社名もブランド名も無い頃です。

20世紀に入り、工業・科学の発展で新しいタイプのビール「ピルスナー」が誕生してから状況は一変。

 

それまでエールビールが愛され続けてきましたが、ピルスナーの持つ爽快感が大流行して世界はあっという間にピルスナーの時代に。

その煽りを受けて、これまでホワイトビールを造り続けてきたヒューガルデン村の醸造所は相次いで閉鎖に追い込まれる事態へ。

 

最後の醸造所トムシンは1957年に閉鎖してしまい、ヒューガルデン村のホワイトビールは歴史から一旦退場することになります。

 

それから9年。

 

当時、ヒューガルデン村で牛乳屋を営んでいたピエール・セリスが廃業したレモネード工場を買い取り、伝統と歴史のホワイトビール復活に向けて動きます。

当時の配合・材料を再現して出来上がったホワイトビールは、村の名前を取って「ヒューガルデン・ホワイト」と呼ぶことに。

 

出来上がったヒューガルデン・ホワイトのクオリティは素晴らしく、その評判はベルギー中を超えて世界に広まっていくことになりました。

残念ながら1985年に醸造所は火災に見舞われてしまい、再興できる資金の無かったヒューガルデンはインベブ社の傘下へ。

 

余談ですが、インベブ社資本になってからは当時のレシピと異なっているとのことで創業者のピエールはヒューガルデンから離れて

参照画像:セリス醸造所公式HPより

別の醸造所でビール造りを再開しますが、それはまた別のお話に(ブランド名:アメリカのセリス醸造所として娘さんとお孫さんが運営)

 

 

ベルギーの首都ブリュッセルから車で1-2時間の距離にある「ヒューガルデン村」

 

この村でヒューガルデン醸造所は今もビールの醸造をおこなっております。

◆Information

営業時間:水曜日・木曜日の10:30と14:30に見学可能

予約方法:以下、公式HPの予約用メールアドレスから連絡

公式HP

実はヒューガルデンにはホワイト以外にラインナップが!

ホワイトがすべてだと思われている方が多数のように感じますが、知っている方は知っている「その他」ラインナップ。

 

ヒューガルデンでは定番の製品以外にも変わったブランドを用意しています👇

その他ラインナップ


■ ヒューガルデン・ロゼ(3.0%)

■ ヒューガルデン・グランクリュ(8.5%)

 禁断の果実(8.5%)

公式HP(英語)

ヒューガルデン・ホワイトが気に入った方には「ヒューガルデン・ロゼ」もオススメ。

【レビュー】ベルギー ヒューガルデンロゼ:味の特徴とこんなひとにオススメ!

続きを見る

ラズベリーの風味が前面に来ながらも適度な甘酸っぱさで虜にさせてしまうブランド。

 

そのほか、高アルコール度のグランクリュや禁断の果実もホワイトとはまったく異なる新境地の1本です。

ROCK
ヒューガルデン・ロゼはとても美味しいお気に入りの逸品!

 

ヒューガルデン・ホワイトのレビュー まとめ

こんな方におすすめ

  • ヴァイツェンビールなど軽やかなビールが好きなひと
  • ビアカクテルの方が飲みやすくて好きなひと
  • 柑橘系のカクテルを飲むひとにも

こんなシチュエーションで

  • 白身魚や鶏肉料理・野菜料理といっしょに
  • 定期的にストックして

オレンジのフレッシュな香りがさわやかなベルギービール「ヒューガルデン・ホワイト」

 

デザインのオシャレさもさることながら、ホワイトビールのおいしさを世に知らしめた偉大なブランドです。

 

まだ飲んだことのないかたは、ぜひ飲んでみてはいかがでしょうか。

 

-ベルギー, ヨーロッパ

© 2024 ファウンドビア! ビールで巡る世界旅行 Powered by AFFINGER5